胡桃(クルミ)(実生)

【クルミの鉢植え】

クルミの苗は冷涼で雨の少ない気候を好むため、3月頃に植え付けし、根がよく張るので大きめの深い鉢に植えると良いでしょう。

また、乾燥を好みますので水遣りは控えめにし、回数を減らして下さい。しかし、極端に暑い夏や乾燥しがちな冬は水切れしないように適度に水遣りします。

クルミは低温(およそ7度以下)に1500時間以上曝されないと、思ったように生長することができません。冬の間は霜があたらないように、日当たりのよい軒下などに置くとよいでしょう。

鉢植えの仕立て方は、30〜50cmで切り返し、主幹形にします。3〜4年ほどかけて鉢の高さの3倍くらいにしますが、あまり大きくさせないようにします。

剪定は1〜2月に行い、施肥は2月と8月下旬に玉肥を施します。5月に人工受粉させられれば、5月下旬に開花、6月に花芽分化、9月下旬に収穫となります。

害虫は少ない方ですが、花芽が分化したら薬剤を散布すると良いでしょう。



【クルミの庭植え】

クルミは雨の少ない気候を好み、高温多湿を嫌がるため、庭植えする場合も3月までに行います。

土質は選びませんが、水捌け、水もち、通気性のよい肥沃(土地が肥えていて、農作物がよくできること)な場所に植え、根が張るので、深めに穴を掘って下さい。

クルミは樹勢が強く大きく生長していくので、あまり強い剪定を行うと、かえって強い枝が出てきてしまいます。軽く先端を切りつめる程度にしましょう。

庭植えの仕立て方は、3、4本の主枝をつくり、まんべんなく日が当たるように不要な枝を間引くように剪定します。このとき、実がなりそうな枝を切り落とさないように注意しなければいけません。

新しい枝の先に花芽が分化し、翌年の春にそこから伸びた新しい枝の頂芽から雌花が立ち上がります。前年枝の葉っぱの脇からは雄花が垂れ下がってきます。

日当たりの良かった充実した前年枝は、花芽が付いている可能性が高いので切り落とさないように注意しましょう。

【2008/05/16】

昨年末、岐阜県にある道の駅でクルミを買ってきました。そのまま蒔けば発芽するような気がしたんで、とりあえず鉢にばらばらっと入れてみました(2008/03/06)。クルミってそのままで発芽するんですね(写真右)。あんなに硬い殻を破って発芽するなんて、ちょっと驚きです...

【2008/05/22】 6日

発芽後6日でここまで大きくなりました(写真左)。発芽してから一気に生長していきます。その後もぞくぞく発芽してきそうな勢いです(写真右)。

【2008/05/31】 15日

予想通り、たくさん発芽してきました(写真左)。まだ2週間しか経っていないのに驚異的です。もうこの鉢には収まりきらないので、大きめの苗を4個選びポットに小分けしました(写真中央)。写真右は、間引いたクルミの種です。栗と同じように種からパイプのようなものが出てきて、上下に分かれていきます。

【2008/07/05】 2ヵ月

その後も順調に生長しています。大きくなりすぎて、ちょっと風が吹いただけで倒れてしまいます(写真左)。一番枝葉の形が良さそうなものを選び(写真中央)、あまり大きな鉢ではありませんが、転倒防止目的で移植しました(写真右)。

【2008/10/13】 5ヵ月

うっかり水遣りを忘れると葉っぱがカラカラになって、枝ごと落っこちてしまいます(写真左の左の方の枝)。それでも次から次へと新芽をだしてはニョキィっと伸びていきます(写真右)。

【2009/04/10】 11ヵ月

枝を全て落とし越冬したクルミの苗ですが、春になって幹の先端にあった新芽が開きました(写真左)。その1週間後、枝葉が今年もたくさん伸びますと言わんばかりに生長してきました(写真左)。

【2009/09/23】 1年4ヵ月

こだわり続けてきた鉢(写真左)の大きさでは、さすがに許容範囲を越えてきたので、大きな鉢に移植しました(写真右)。これで水不足を解消できると思います。

【2010/04/27】 1年11ヵ月

葉っぱの色がきれいですねぇ。今年はどこまで大きくなるんでしょうか?今の大きさの鉢がちょうど良いサイズに見えてきました。

【2010/07/17】 2年2ヵ月

クルミの生長には毎年驚かされます。秋が過ぎるとスッテンテンになってしまうんですが、春にちょこっと新梢を出したと思ったら一気に生長していきます。今年もすでに春から二回りくらい大きくなりました。